あらゆる鋼種に適応しスピーディーに処理可能な軟窒化処理法
あらゆる鉄系金属の特性を格段に向上させます。
イソナイト処理法は塩浴窒化処理に改良を加えて日本では浜松熱処理工業とグループ会社を形成する日本パーカライジング社がはじめて導入したものです。
最大の特徴は、どの鋼種にも適用でき低温処理のため寸法変化が極めて少ないこと、短時間(0.5~3時間)に処理できることです。580℃の塩浴剤に浸漬することにより最表面に化合物層、その下に拡散層が形成されます。鋼材に「イソナイト処理」することで寿命を大幅に向上させます。
特性
- 適用鋼種:炭素鋼、合金鋼、鋳鉄、ステンレス、高合金鋼、焼結金属などすべての鉄系金属
- 疲労強度が著しく向上する
- 寸法・精度の変化が極めて少ない
- 強靭な耐摩耗性
- 耐ピッチング性の増大
- 耐食性の向上
- 耐熱性に優れている
- イソナイト処理層は剥離しにくい
- 大量生産下で均一安定な品質が得られる
軟窒化部品の組織と硬さ分布の一例です
処理工程
イソナイト処理を一段と効果的にする処理方法です。
浜松熱処理工業では表面処理後にほかの処理を付加する複合処理についても独自の技術を確立しています。その一つがQPQ処理と呼ばれるものでイソナイト処理した製品を塩浴焼入れしたのち研磨し、これを再び加熱された塩浴に浸透する方法です。
QPQ処理はイソナイト処理の効果を一段と向上させるもので耐摩耗性はもとより耐食性においては硬質クロームメッキ以上の特性を発揮します。
表面硬化処理+防錆処理を一工程で行い材質変更を含めたコストダウンにもつながる表面処理として推奨いたします。
QPQ処理のパターン
処理できるスケール、規格値
Ø700×1300H
具体的な製品例
二輪車・四輪車を中心とした機械部品
(クランクシャフト、デファレンシャルケース、ピニオンシャフト、ベアリング部品 等
その他金型 等